昨日 今日

e-mail


ハンドメイドルア−2

 ハンドメイドルアー2(進化版)。それなりにまともに作れるようになってきたので、現時点での手順を書いとく。GWで雨で暇だからってのは内緒だ。前よりはましになったよ、理論的にはよくわからん部分もあるけどな。。。ミノーやらディープダイバーやらバイブレーションやら作ったけど、今欲しいのはシャロークランクなんで、今回もクランクベイト。ディープダイバーのリップまでフレームを延ばすのはなかなか大変だったよ。でも今回はそれはない。



最初の手順は手抜き

バルサを買ってきたり、型紙を取ったりする部分は前のハンドメイドルアーを流用。ここの両面テープで2枚をあわせるところまでは一緒。


削りだし

 前回は、2枚貼付けて適当にカッターナイフで削りだしていたんだけど、それだと左右対称にならない。何となくいびつな形になってしまうので、まずはきっちり四角くする。そこから角を削って八角に。さらにさらに角を削って16角に。いやいや、適当にやっても平気だろうと思ったのが失敗で、きっちりこうやった方ができが良かった。失敗って言ってもちゃんと動いたけどな。


 さらに、#250位のサンドペーパーで角を取っていくとこうなる。#400でもいいけどちょっとめんどくさい。バルサの硬さによっては#400位の方がいい時もある。これが今回の形。先に長いリップをつけるとそのままディープダイバーになる。うむ!、何を隠そうディープダイバーを作った時の型をそのまま流用した。後ろのカッターマットはダイソーのやつで1マス5mmだから、大きさ的には6cmくらい。


フレームを作る

 んーと、0.9mmのステンレスワイヤーを使ってフレームを作る。この大きさだと0.7mmだと細いし、0.9mmだとちょっと太くて扱いにくいんだが、0.8mmって売ってないから0.9mmで。丸い部分は釘の周りを回してペンチでグギっと。先の尖ったペンチが便利だ。しかも接面が平らのやつ。ギザギザがついてるやつだとワイヤーが傷つく。頭の方から丸くしてくんだけど、腹の部分までは比較的簡単。お尻のところの長さをちょうど良くあわせるのが結構大変でね、少し短めにして腹のところのワイヤーを斜めにすることで調整してる。別に長めにしてどこかで曲げてもいいけど、ワイヤーを埋める溝を掘るのが面倒だから、短めにして延ばした方が楽な気がする。


掘る

 ワイヤーの溝とウェイトを埋める穴を掘る。これは全部デザインナイフで掘った。まずはワイヤーの溝を掘るんだが、ワイヤーをバルサで挟んで押せばうっすらと型がつく。バルサが硬くてつかない場合は細いペンで書けばいい。斜めにデザインナイフを入れて三角形にするようにすると楽。

 次にウェイトを入れる穴を掘るが、今回はかなり後ろめに入れてる。理論的によくわからんのだな。「リップにアイが近ければ動きが大きくなる」ってのは、まぁそれだけならわかるんだが、重心の位置も関係してくるよな?。「ウェイトを入れる位置をリップから離すと動きが小さくなる」ってのもあるんだけど、どっちがどう影響するのかがよくわからん。両方をリップの前後に配置すると一番動きが大きくなるのは確実だが、他との関係がね。アイを引っ張るとリップを支点にお尻が振られるわけだが、重心がそれよりもお尻よりにあると、ある程度リップより後ろを支点に動くかな?。まぁ、そんなところで、どうしたら振り幅が大きくなるか、どうしたら振る周期があがるかがよくわからんので、実験的に後ろにしてみた。水の抵抗とラインを引く力、重心の位置リップに掛かる圧力のベクトルを全部だしていけば理論的に証明できるが、面倒だ・・・。

 あ、そうそう、ウェイトを入れる穴は掘りすぎると突き抜けるよ。ある程度薄くなると透けるから、ライトに照らしてバルサの薄さを確認しながらやった方がいい。


張り合わせ

 張り合わせは別にどんな接着剤でもいいと思うけど、手っ取り早くやりたいのでアロンアルファ。ラトル音は出したくないので、まずはシンカーにアロアルファを垂らして固めてから、4、5カ所アロンアルファを付けて張り合わせ。激しくずれたら終了、最初からやり直し。微妙にずれたらサンドペーパーで整形し直せばいい。この後#400くらいで、さらに表面を滑らかにする。何でもそうだが下地処理が最終的なできを左右するのだ。でもなるべく手は抜きたいけど・・。


目止め?

 次に目止め。目止めか?。まぁいいや。このままセルロースセメントに付けると、バルサの節の部分ががたがたになるので、サンディングシーラーを付けて節を埋める。そんでもって、さらに表面を平らにするわけ。ギターの場合ウッドシーラーで目止めしてサンディングシーラーで下地作りって感じだが、サンディングシーラーだけでいいでしょ。サンディングシーラーを使わずに直接セルロースセメントでもいいけど、セルロースセメントの方が硬いので、ペーパーがけが大変。サンディングシーラーは削れられる為にあるのでこっちの方がらくだ。ただ臭い。

 1、2回やれば塗って削れば平らになるけど、臭いので1回である程度平らになったら次にいく。写真は1回サンディングシーラーを塗って乾かしたところ。この時点ではまだでこぼこがあるよね。ここからペーパーがけすれば平らになる。ここでは#400を使ってる。乾燥もセルロースセメントより早いので待ち時間も短くてすむ。


目を入れる位置を掘る

 この時点で革用のポンチを使って目を入れる所を掘る。目は4mmのドームアイ?っていうのかな。シールで張るやつ。これを付けようとする位置に張って、その上から5mmの革用ポンチで型を付ける。仮に目を張ったところの写真は撮り忘れた。

 なぜここでやるかというと、バルサのままシール付きの目を付けてしまうとくっついてはがれなくなるし、セルロースセメントで塗る直前までいってからやると目のところがバルサむき出しになって、最終のドブ浸けの時に目のところに気泡が入るから。手間を省くためにはここでやるのが一番楽。

 型をつけたら、目のシールをはがして、デザインナイフで掘る。深さは適当。このくらい掘ればokだろ。目の彫りを深くしたければもっと掘れば?。セルロースセメントである程度埋まるからもうちょっと大きく掘らないと目が入らなくなると思うけど。


ドブ浸け

 ここまでできたらセルロースセメントにどぶ漬け。頭からでもお尻からでもいいから適当にドボっと。使ってるのは・・どこのだっけ?。近所の相模屋で安かったやつ。なんかハンクル用とか書いてあるけど他のと一緒だと思う。セルロースセメントは湿気があったりすると白濁するので、冬とかにやる。白濁しちゃった場合は釣り具屋にいって、乾燥遅延材というか白化防止剤というかそんなのを筆でぬってやると透明になる。リターダーくれと言えば買える。というかセルロースセメントが売ってるところ置いてあるはず。

 右の後ろに見えてのが乾燥箱。ダイソーで買ってきた100円のCDケースに割り箸で引っ掛けるところを作っただけのやつ。ワイヤーでS字の金具を作っておいて、それにルアーを吊るしてどぶ浸けする。あまりにもハイフローティングだとセルロースに浮いちゃうので大変。そういう場合にはしょうがないからペンチで持ってどぶ付けする。頭からとお尻からと交互にするのが一番いいけど、結構適当。

 乾燥するのに結構時間がかかるのよね。土日に削ってここまでやって、後は平日に帰宅したらドブ浸けしてを繰り返して、次の土日に塗装って感じだから6回くらいやってるかな?。 ここで時間がかかるんで数個を同時作業がいいね。多くても3つくらいしか同時に作らないけど。同時にたくさん作ると集中力が分散してできが悪くなる(笑)。

 んー、何回やったかわからんけど、とりあえずてかてか。


色付け

 そしたら、塗装。どういう色にしようかは特に考えなくとりあえずシルバーに(笑)。塗装にはMr.カラーっていう模型屋さんで売ってるラッカー系のを使う。シルバーで塗装すると段差とかがよくわかるんで、きにいらなかったらまたペーパー掛けして平らにすればいい。

 で、残飯ネットをかぶせて、ガンメタを薄く吹いて鱗模様を付ける。このときの塗料は薄く薄く。濃すぎると奇麗に模様が出ない。

 今度は背中からサイドの中央くらいにかけてクリアーイエローを吹く。本物の魚も黄色いようなきがしないでもない。やり直しが効くように一色ごとにドブ漬けしていく人も多いみたいだけど、そんな面倒なことはしない。ベースが塗ったら一気に塗る。失敗したら、またシルバーからやり直し。頭にあるイメージを一気に塗るのだ。

 今度は背中を塗る。さっきのガンメタに黒を足してさらに黒い感じにした。目の周りを暗くするとなんかシャープなツラになるので、その辺は濃く塗る。ここでも塗料は薄め。濃くするとうまくグラデーションがかからない。

 塗装終了。終わり終わり。テンプレートつくってオイカワ、タナゴ、ワカサギ、鮎カラーなんてできるけど、とりあえずこれでいいや。


コーティング

 1色ごとの色止めをしてないので、このままドブ漬けすると色が流れてぐちゃぐちゃになる。1色ごとに色止めしても流れるときは流れる。色流れで失敗って一番嫌なので、ここでは吹き付けで色止め。ドブ漬けで使ったセルロースセメントをラッカー薄め液(クレオスのエアブラシ用ってやつ)で2倍くらいに薄めて吹き付ける。

 液だれしない程度に吹き付けるとこんな感じ。これだけじゃ一回ぶつけると多分塗装までいってしまうので、この後ドブ漬けを繰り返す。その前に目玉を入れる。


リップの作成

 リップの素材には、CD-Rを使う。右側はPET素材。PET素材は2mm厚だが、CD-Rは1.2mm。ロングリップのときは2mmを使うけど、今回はシャロークランクなので、1.2mmでいいかなーと。CD-Rはキラキラ光ってるけど、バキって割ればその部分は簡単にはがせる。

こんな感じで、切り抜く。何枚も作って試してもいいけど、ちょっと大きめに作っておいて、削ってく方が楽。失敗して削りすぎたら結局もう1枚作ることになるけど。

 加工はプラカッターを使う。はじっこをカットするときはニッパーでも平気。割れたらやり直し(笑)。


リップの差し口の加工

 こんな感じでデザインナイフで掘る。リップを差し込みながら、曲がったら直してを繰り返す。角度は70度くらいかな?。シャロークランクだしね。掘り終わったら、水がしみ込まないようにアロンアルファを流し込んで、ティッシュでよけいな分を吸い取る。これで多少きつくなるので、入るようにまたデザインナイフでかりかり削り取る。

 さっきのリップを適当なところで切って、差し込んでテストする。

 テストは風呂場で、当然フックも全部付けてね。動きに問題がなければ、リップの仕上げ。


リップの仕上げ

 リップの加工は写真みたいな、ペーパーヤスリ(?)で行う。使ってるのは240番のヤスリ。目が詰まってもたたけばまた使えるようになる。これであらかたの丸みやバリを取って、#400の普通のサンドペーパーで仕上げる。

 仕上げてると手の油で、CD-Rの緑色も落ちてくる。

エポキシでリップを付けて完成

 エポキシ接着剤にはセメダインのを使ってる。ボンドのエポキシよりセメダインの方が弾力がある。まぁどっちでも大差ないけど。

ほい完成。

 ウェイトが後ろの方にあるせいか、リップとラインアイが離れているせいか、振り幅もすくなくかなりおとなしめの動き。水の抵抗の中心はリップなわけで、そこから重心が後ろにいけばいくほど、振ろうとするお尻が慣性の法則により止まろうとするので、振り幅が小さくなるってことかな。振りを細かくするにはリップの面積を小さくすればよさげ。小さい方が周波数はたかいよね?。普通そうだよね?。


前へ戻る

Copyright(c) 2005 TeamTenUp,All rights reserved.