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ハンドメイドルア−7(ロールのみのつもりだったミノー)

(2013/04/30完成)



余ってたバルサでてきとーに作ったミノーが異様に釣れる。ほとんどウォブリングせずにジャークするとくるっと平打ちをするミノーなんだ。どうやって作ったか忘れたんだが、これと同じ動きを作ってやろうと、100%ロールミノーを目指す。長さ8cmくらい。幅10mm。



生地作り

まずはスケッチ。こんな感じにノートに書いて、ダイソーのトレーシングペーパーで書き取って、ボール紙に転写してる。いい加減CADで描けよって気がしないでもないけど。

そのボール紙の型紙を使って、5mmのバルサを切り出す。丁度3個分取れる。隣との間は2mmもあれば平気な感じ。使うバルサの厚さが増すとスペースを空けないとだんだんしんどくなってくる。

そして、切り離して、余計な部分を切り落としていく。中々まっすぐには切り落とせないので大きめに適当に。

3つ同時にやってるメリットがここで出てくる。3つ分まとめて、#120くらいのペーパーヤスリで整える。3つまとめてなので幅が広く大体平らになる。

今度はサイドに当たる部分をカッターで削って、#120番くらいのペーパーで整える。一気に削らずに1面ずつ削る。一気にけずると左右対称にならないのよね。

更にその角を取って、前から見ると8角形に。そして、更に角をとって16角形までやったら、ペーパーで角を丸めて生地完成。

フレームを作る

次にフレームを作る。ここは現物合わせ。手持ちがないので0.9mmを使ったがこのサイズだとちょっと太すぎるかな。0.7mmの方がいいね。リングの部分は釘を巻いてラジオペンチで作る。

ウェイトの位置も現物合わせ。このオモリの位置で動きが変わる。重さはフローティングなので適当で、位置は真ん中より少し後ろ目にした。ロールを目指すのでフロントに重心を置く必要は無いという判断。でもこれだと、リトリーブして沈んだ後リトリーブを止めると頭が上になって浮いてくる。ボディの一番太いくらいのところにウェイトを持ってくると水平姿勢で浮いてくるようになる。行き過ぎるとお尻から浮くという間抜けな感じになってしまう。上下は下にするとウォブリングが強くなる気がする。今回はローリングを目指すのでかなり高めのほぼ真ん中。ウェイト以外にフックもあるのでこの位置にした。後は、挟み込んで跡をつけ、デザインナイフを使って掘る。

んでもって、横着にアロンαで左右をくっつける。この跡、#240番くらいのヤスリで整える。アルミ泊を張らないなら、この時点で#400まで行く。

ディッピング。セルロースセメントを使う。何度かウレタンにも挑戦したんだが、湿気を吸って直ぐ固まっちゃうのよね・・・。ウレタンの方が固くて良いんだけど、色々なバランスでセルロースセメントオンリーになってしまったな。

アルミを張る

2、3回ディッピングしたら、アルミを用意する。普通のヤスリと普通のアルミ箔。大体左右10回ずつくらいこすってしわしわにする。溝が深ければ深いほど生地へのフィット感が上がる。

出来たら、最初に使った型紙をつかってデザインナイフで2枚同時に切り抜く。型紙に対して、真ん中は2mm程度、頭とお尻は型紙にぴったりなくらいの大きさで切り取る。立体なのでそんなにぴったりにはならない。張った時に重ならないようにする程度でOK。

切り抜いたら、2枚を剥がして、生地に当てて型を付ける。強くこするとしわが伸びてしまう。あまり強くこすらずにしわにならないように生地にフィットさせて行く。なかなか難しいんだが・・・。しわを気にしないという手もある。ラバらとかもしわがはいってたりするしね。

型が着いたら、リターダーで貼付ける。木工ボンドも試してみたけど今ひとつ。アロンαで付けると、この跡のディッピングの時に泡が出てしまう。結局良い工夫がなくリターダーに落ちついた。筆でリターダーを多めに付けてセルロースセメントを溶かしてくっつける。これが一番ね。

ディッピング

ディッピングはセルロースセメントの濃度に寄るけど、アルミ箔と厚みが気にならなくなるまで繰り返す。ディピングしながらペーパー掛けして段差を消して行くと仕上がりが綺麗になる。最後の2回の前に目玉が入る部分をくり抜いておく。この写真はヤスリで削ってあるのでつや消しに見える。

これでディッピング終了。

塗装

おや?。塗装フェーズ2枚しか写真ないな。。仕方ない文章で・・。まずシルバーを用意して、背中と腹を塗る。要はアルミとバルサの色の差をなくすのだ。どうしても色は透けてしまうので真っ黒なるあーにする以外はこのシルバーの塗装は外せないとおもう。

あとは薄い色から重ねて行く。まずはクリヤーイエローを塗った。1つはゴールドなので全身をクリアーイエローで、もう一つはシルバーなので上1/3だけをクリアーイエローで塗る。当然エアブラシでね。筆は無理よ。一番上のヤツは黄色で塗った。シルバーと混ざると少し緑色っぽく見えるがアルミの鱗模様と反射も欲しいので黄色で薄めに塗った。

腹の白は・・面倒なのでパス。次に背中の黒を塗る。少しシルバーと黄色を混ぜて色なじみを良くするが、いつも同じ雰囲気のルアーになってしまうので冒険したい場合はそんな配慮はいらないんじゃないかな?。背中の部分だけ塗ればいいけど、目元を黒くしておくと完成した時にキリリと凛々しい感じになる。

次に目玉。目玉は自分で作らない。普通に釣り具やで買ってくる。今回は3mmのやつ。5分硬化のエポキシでくっつける。目玉を付けたら、再びディッピングする、大体6回くらいやったかな?。クリアーカラーを使うと色流れし易いので気をつけて。色流れしにくくするこつはセルロースを薄めにして直ぐ乾くようにすることかな。全部エアブラシで吹き付けて仕上げちゃってもいいけどねぇ。

完成

んで、リップを付けて、フックを付けて完成。リップの素材は色々ある、ポリカーボネイトが一般的だったが、割れる。薄さと耐久性加工のし易さからFRPの板が一番良いね。ルアー業界ではサーキットボードとかいわれてる。電機業界ではガラエポかな?。簡単にいえば、プラスチックの中に繊維素材を入れて耐久性を強化したもの。繊維が入っているので割れにくいってこと。リップは何個か用意して風呂場でテスト。良さげな物をエポキシでくっつける。近所に池とかあればそこでテストしてもいいね。公園の噴水とか。

 さて、テストだ。うーん。思い通りにはならなかった。8割くらいロールしてるがウォブリングが残ってる。ジャークした時にくるっと回る感じは再現できなかった。なぜだ!。もっとウェイトを上にして回り易くしなきゃだめかな?。フツーのミノーとしてはいい動き。でも、一番上ののゴールドは没だな。何が違うかというとリップがほんの少し寝てる。これだけで全然だめなルアーになってしまった。一番良い動きをするのは一番下の黄色のヤツ。一番ロールしてフラッシング効果も高い。3つ同時につくっても同じ動きにならないのよね・・・。この辺がハンドメイドの難しさが・・。でもめちゃくちゃ釣れるルアーもできちゃったりするのよね・・。だが、釣れるルアーは短命なのである。ちょっと重いな。完全なロールを目指すならフックが着いてないと横を向いてしまうくらいウェイトが軽くても良いかもしれない。


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